こんにちは!!keeです。今回は俺たち家族が毎年行っている沖縄旅行での数々の失敗談とそこから得た学びから、少しだけ見え始めた沖縄旅行の最適解について話していきたい。
台風6号カーヌン!!
夏の沖縄といえば、旅行の計画段階から、楽しみすぎて、ワクワクがたまらなく止まらなく溢れ出して抑えきれないが、見て見ぬふりをしてしまいたいくらいについて回るのが『台風』の心配。
飛行機が飛んでしまえば、つまり『欠航』さえしなければ基本的にはキャンセルは自己都合になってしまうため、飛行機のキャンセル料はかかるし(航空会社によっては払い戻しなどある場合あり)、せっかくだからと無理して強行しても、海で遊べない可能性も高いし、直撃すれば外にすら出られない。観光すらというか沖縄まで行って缶詰状態、そして帰宅難民に。
だからこそ、夏の沖縄旅行の計画は慎重に行う必要がある。
2022年の沖縄本島への旅行の計画を企てていた俺は、過去に沖縄に影響のあった台風の統計データをまとめているサイトにたどり着き、お盆明けの1週間については直近50年で一度も台風が来ていないという、今思えば、ただただ自分にとって、ものすごく都合のいい記事を頼りに旅行に行き、見事的中!!過去のデータは信頼できると自分で調べたかのように浮かれていた。沖縄旅行は統計データを頼りにすれば、ほぼほぼ勝ち確定!!くらい思ってた。
でも違った…
翌年の2023年、統計データを信じ切っていた私は同じサイトの統計データから、7月30日からの3泊4日の石垣島旅行を申し込んでいた………
7月28日、午前9時、台風6号『カーヌン』発生!!
※カーヌンはタイのジャンクフルーツ『パラミツ』の意味。
もう旅行2日前。アクティビティなどのキャンセルや宿のキャンセルには既に一部キャンセル料が発生してしまう。
『行くべきか…』それとも『行かないべきか…』
悩んだ末に出した答えは…。行けるなら行こう!!
俺たちの決断はGO!待ってろ石垣!!晴れ男の底力魅せてやる!!!
旅行1日目 人生で一番大切なのは思い出をつくること(DIE WITH ZERO)
マラソンペースで走り続けていたカーヌンは旅行前夜に急に歩き出し、エネルギー補給のためにエイドに立ち寄っている模様。そのおかげで石垣空港への着陸が心配されていた飛行機も問題なく飛ぶみたいだった。
翌日からの沖縄行の便は、各航空会社、ほぼすべてが欠航。
まるでカーヌンが俺たちを迎い入れているかのようだった…。
石垣島に到着してしまえば、晴れ男の本領発揮で、諦めてかけていた海でのアクティビティやシュノーケリングもツアー会社のはからいで時間を早めてくれたり、場所を台風の反対側に海にしてくれたりで、存分に楽しむことができた。ニモにも、ウミガメにも逢えた。
ツアー会社の人たちはもちろんみんな台風には慣れていて、いろんなアドバイスをくれた。
- 直撃すると飲食店も開かないので食料や水を早めに確保しておくこと
- 海には絶対に近づかないこと
- 離島(石垣島)なので船での物資の調達(届かなければ)が出来なければ店にもなにもなくなること
- 台風だからこそできることもあること
幸いにも今回はコンドミニアムに泊っているので、調理器具類も揃っているし、車で少し走ればマックスバリューもある。
※マックスバリューは24時間のスーパーマーケット。
旅行2日目 晴れ男パワー継続中!!
西表島から由布島に水の中を水牛で渡り、由布島内でランチ(オリオンビール付)、アイスクリーム(ジェラート)を食べたり、天然記念物のオカヤドカリの特大サイズを見つけたり、帰りに武富島によって、☆の形の砂探しをしたり、これぞ離島の風景を散歩したり、カーヌンの存在を一切忘れて楽しんだ。
旅行が決まってから1ヶ月以上、毎日電話し続けても(100回はかるく超えている)、結果『キャンセル待ち』という状態にまでしか行けなかった石垣島でというか、人生で一番予約が取れない伝説の居酒屋『まぐろ専門店ひとし』も、もちろんキャンセル多数でぜひ来てください状態。(笑)

カーヌン様様(笑)本まぐろ赤身刺しが特に美味しかった。うにそうめんチャンプルーもイカ墨チャーハンも。予約が取れない分ハードルは上がっていたのにしっかりと満足させてくれた。
ちなみに離島ツアーは今日までがギリギリOK!明日以降はすべて中止!フェリーも全便欠航。
旅行3日目 帰りの便の欠航が決定!!でもそれくらいは想定内!!
急いで翌日の便を確保!会社にもう一日旅行が延びてしまった(休みが延びる)ことを伝える。
ずっと行きたかった早朝6時半からやっている『とうふの比嘉』で朝ごはん!身体の内側から癒された。

その日はまだ石垣島の右側上(沖縄本島側)にいるカーヌンを横目に反対側の有名スポット川平湾に遊びに行った。もしかして晴れ男は俺だけじゃない説が浮上し、大雨のはずの天気予報は外れ、まさかの晴天…。
風は出てきたので控えめではあったが、きれいな海で熱帯魚見つけたり、特大ナマコを大海原にオオタニサン!!!したりして楽しんだ。
その後、台風だからこそできること第一弾!ということでサンゴ礁の置物をつくりに、気が付けば誰よりも夢中になっていた。
夜は昨日の代行のお兄ちゃんに教えてもらった『まだんばしや』。ここも絶対におすすめしたい地元民の居酒屋!!何を食べてもうまい!!とくにそうめんチャンプルーと石垣牛の炙り寿司が絶品!!お酒は濃いめなので酔い過ぎ注意!!

台風のカーヌンさんは夜のうちに速度を速めて中国方面に向かう…はず…だった…。
旅行4日目 引っ越し!!
泊まっていた宿の延泊を希望したが次の予約が入ってしまっていたため、1日だけだしと思い、朝食付きのホテルを取ったので引っ越し。
ところが…台風6号カーヌンさん…ヤクザUターンかます…。
うええええぇぇぇ?台風って戻るのありなの???
‥それにより明日取っていた便の欠航が決定…同時に帰宅難民決定。
常に冷静でポジティブな俺もさすがに途方に暮れた。
絶望…。さすがに冷や汗出てきた…。帰れない…。
電話をかけまくっても空港はもちろんANAもJALも繋がらない。
ホテルのロビーのトラベルインフォメーションの人に相談するもみんな同じ状況だから『なんくるないさ~』
………
でも自分で選んでここまできているのだから、ここまでみんなを連れてきているのだから絶望している場合じゃない。
現実を直視して必要な行動を、迅速に!!とらなければならない。
まず何より帰りの飛行機の便の手配だ!!幸いANAの会員ということで、おそらく非会員のそれに比べると若干だがスムーズに便の手配が出来た。
でも取れたのは…4日後…。3泊4日が7泊8日になっちまった…。
帰りの飛行機も定価なのでバカ高いし、ホテル暮らしなんてしている場合ではない。
ソッコーで宿探し。絶対にみんな焦って探してるから、早くしないと安いところがなくなってしまう。
近くにいい感じの宿を発見!3泊予約すると割引も効いて4人で3泊が合計2万8千円。
とりあえず泊まるところは確保できたので一安心。
会社に連絡したらみんな心配してくれて、そして激しく笑ってくれた。
なぜか転勤した人たちからも連絡がきた。優しい仲間たちの気遣いに救われた。
感謝。
さて今日の夕飯をどうするか?
明日の朝食は付けたが夕食はつけていない。
アドバイスされていたとおり、少し外を散策したが近くの店はほとんどやっていない…。
もう暴風域に入っている為、沖縄料理店が数店舗のみ営業…。その他は9割の店が閉まっている。
さすがに沖縄料理ばかりで飽きたな(笑)
その日はマックスバリューに行ってそれぞれ好きなものを買って、かるーく自炊して部屋で食べることにした。
途中でファミマに寄ったけど、弁当やおにぎりの棚にはガラガラで何一つ残っていなかった。カップラーメン系もほとんどなく、離島の台風の現実を味わっているなぁ…ってなんか俯瞰している自分もいた。

子どもたちは帰れないことがなんだかうれしそうだった。
そしていつもと変わらず、ケンカしていた。そのいつもと変わらないことが無性にうれしかった。
旅行5日目 引っ越し!パート2!!
朝食付きにしていたので、ビュッフェスタイルの朝食を開始時間まで並んで待ち、ここぞとばかりに口に胃に詰め込んだ。冬眠前のくまさんの気持ち。
普段はあんまり食べないパンもバクバク食べたし、なんなら、ふきんに包んだパンが後でリュックから出てきた始末…。取ったのに食べきれなかったやつだ。
チェックアウトして昨日取った宿に引っ越し!パート2!!
なんとそこは昨日の夕飯を買いにきたマックスバリューまで徒歩30秒という好立地。近いことには気が付いていたがこんなにも近いとは…。トイレ感覚で行ける(笑)
部屋も綺麗でおしゃれで広くて、大人用のベッドが4つもある。冷蔵庫も洗濯機も乾燥機もついていて湯船もキッチンもある。
沖縄そばはスーパーだとスープ付きで100円程度。海ブドウもジーマミー豆腐も売っていて居酒屋いらず。しかも激安!!もやしは見慣れているそれより細くて高級品!
当たり前なんだけど地元ならではの食材が豊富で見ているだけでも楽しめる、地元の人々の生活を垣間見る貴重な体験ができた。一応、台風のおかげということにしてあげよう(笑)
旅行6日目 台風だからこそできること第二弾!琉球グラス体験
朝食はリュックに誰かが入れてくれたホテルブレッドとクノールのブロッコリーのポタージュ。
今日は琉球グラス作り体験。各自1個のグラスを決めて、好きなデザインのシールを集めて、好きな場所に配置していく。それを最後にエアーブラシで削って完成!!
1時間程度とのことだったが結局4時間くらい夢中でやっていた。その分それぞれ渾身の作品が出来上がった。
近くにあったポータマ屋(ポーク玉子おにぎり)や唐揚げ屋さんで食べ歩き、カーヌンはやっと元の進路に戻り、熱帯低気圧に変身する準備をしているみたいだった。
夜は自炊。もう住んでいるような感覚(笑)
毎日、みんなたくさん笑っている。俺には明日も明後日もそんな日になることがもうわかっていた!
旅行7日目 風邪をひく‥
子供たちが作ってくれた『てるてる坊主』は逆さまになっていたのに、効果は絶大で久々の晴天、青空を見ることが出来た!!
八重山そばの有名店『来夏世(くなつゆ)』で八重山そばとジューシーのセットを食べた。行列で少し待ったが回転がよくて意外と早く食べることができた。
その後、フサキビーチリゾート(超高級リゾート)のプライベートビーチに行き、海水浴。
日焼け止めをサボった結果、火傷並みの日焼けをしてしまっていた。
夕飯はマックスバリューの向かいにあったさしみ店でまぐろとイカの刺身を買った。めっちゃたくさん入っているのに、合わせて800円くらい。しかもすこぶる絶品だった。
予定より長くなった旅行も明日で終わってしまう。
そんなことを考えていたら、夜、熱が出た…。
そういえば…インドでも風邪ひいたっけな。
その時はしのも咳が止まらなくて眠れていないのに1人で俺の分の薬買いに行ってくれたことを思いだしていた。
あれからもう20年以上か…。歳を重ねるにつれ、1年が終わる速さに愕然とする。
その分、日々を全力で生きよう。
最終日 帰りたいけど、帰りたくない
やっと帰れる。でもなぜか寂しい気持ちになったのは俺だけではなかったみたいだった。
『帰りたいけど、帰りたくない』我が息子のくせに、俺よりも感情の言語化が上手だと思った!
ANAインターコンチネンタルのビーチでレンタカー返却の時間まで海水浴。
早めに空港に行き、最後の八重山そばとオリオンビールを嗜む。
7泊8日の濃厚な沖縄旅行は、まちがいなく家族の『絆』を深める時間になった。
苦い思い出になってしまっただろうとよく心配されるが、全くそんなことはなく、どこからどう思い出しても蘇るのは楽しい瞬間ばかりでそこには常に笑顔があった。
帰りの飛行機は羽田の悪天候のせいで少し到着が遅れたが、もはやその程度のトラブルでは誰も少しも動じなくなっていた(笑)
台風6号カーヌンは既に変身を終え、熱帯低気圧となり、人々の記憶から少しづつ忘れられていくのを待つだけだった。
違う名前の台風が新たに発生したというニュースが、台風情報ばかり検索していたスマホにもういらないのにタイムリーに入ってきた。
おそらくGoogle先生のAIの計らいなのだろう。
8日分の羽田空港の駐車場はびっくりするような金額だった。
高速での帰り道、普段はそんなに泣かない息子が『帰りたくない!!』と大声をあげてわんわん泣いた。
俺にとってのこれ以上のご褒美は、いくら考えても思いつかなかった。