【30キロ過ぎで一番速く走るマラソン】Qちゃんや有森裕子を育てた伝説の小出メソッド!!




こんにちは!keeです。ひたちシーサイドマラソンでQちゃんと一緒にゴールしてからというもの、前々から気になっていたQちゃんを指導した小出監督の本を読んでみることにしました。

そして実際に本の内容を実践してきたのでその結果も最後の方に載せておきます。

『レースでいい結果を出したければ、前半から頑張ってはダメですよ。はじめはゆっくりいって、だんだんスピードを上げていく。一番速いペースになるのは30キロ過ぎ。それがいいタイムを出すコツなんです』

小出義雄

たったこれだけで自己ベストは出せるようになります。マラソンというのは、『後半型』で走るとタイムがよくなるようにできている。30キロから先をどう走るかで、タイムは変わってきます。

Qちゃんの初マラソンは大阪国際女子マラソン。結果は7位。初マラソンで7位入賞というのはとんでもなく立派な成績ですが、目指していたものとは違っていた。

レースの中盤から後半にかけて失速、貧血というアクシデントもありましたがそれも含めてマラソン。

レースが終わると『私はマラソンには向いていません』と言って、マラソンそのものを諦めかけたが、小出監督の『あと一回でいいから走ってくれ』で出場したのが、当時の名古屋国際女子マラソン(現在の名古屋ウィメンズマラソン)でした。

『いいかい、前半はゆっくりだよ。周りのペースがどんなに遅くても、絶対に飛ばしちゃダメだ』

15キロ地点…『えっ!』

先頭集団のトップをQちゃんが走っていました。

『ゆっくり!ゆっくりだぞ!!』

Qちゃんはちょっと後ろに下がり先頭集団の中に入りました。

マラソンでは走り始めてしばらくすると体がふっと軽くなってスピードが出やすくなるときが来ます。とても調子がよく、ゆっくり走ろうと思ってもついついスピードが出てしまう時間帯がある。『ゆっくり走る』というのは、こうして体が軽くなったときにも抑えて走るということで、飛ばしたくなる気持ちをぐっと我慢しなければなりません。

30.5キロ地点、今度は先頭集団の中で抑えて走っているQちゃんがやってきた。

『ここから、行け!!』

Qちゃんはポーンと飛び出しました。そこからはひとり旅。当時の日本記録2時間25分48秒で優勝!!

マラソンのペース配分は一般的に分けると3つあります。

①平均ペース型

文字通り42.195キロを一定のペースで走り続けようとするもの。この平均ペースというのはあくまで基準として使うもの。練習では使えても本番のレースでは使えません。ずっと一定のペースで走り続けるのは現実的ではない。

それはマラソンがロードレースだからです。トラックのレースと違って、ロードレースは条件がどんどん変わっていく。コースは一直線ではないし、アップダウンもある。風上に向かって走るときもあれば、風下に向かうときもある。

つまりマラソンでは途中でペースが上がったり下がったりするのが当たり前。

そうした中で平均ペースを守って走るとどうなるか?

そういう人は時計ばかり見て走ることのなります。

人間の体は30キロ以上走るとどうしても疲労がたまってきます。

自己ベストを狙う上で、『平均ペース型』はあまり適していないペース配分といえます。

②先行型(ポジティブスプリット)

前半突っ込んで『タイムの貯金』をつくり、後半で粘れるだけ粘って好記録を目指す。

もしかしたら最後までバテずに走り切れるかもしれない。そうしたら、すごいいい記録が出る…。

タイムというのは前半でいくら貯めても2分~5分。やっとの思いでそれだけ貯めても、30キロ過ぎで歩いてしまえば何分ロスするかわかりません。

タイムというのは前半で貯めれば貯めるほど、後半でその何倍も吐き出すことになる。

30.5キロ地点でQちゃんがスパートをかけたときに誰もついてこなかったのは、あのスピードについて行ったら自分の体がどうなるかわからないから。脚が止まってしまうかもしれない。ゴールできないかもしれない。その怖さをよく知っているからついていけなかった。

③後半型(ネガティブスプリット)

こうして考えると、後半型の走りがマラソンに適しているということがわかってきます。

後半型の走りというのは、その怖い30キロ過ぎで勝負するために前半で力を使わない走り方です。

『タイムの貯金』ではなく、『体力の貯金』をする。

前半で貯めておけば、必ずゴールまで走らせてくれる。

しかも、貯めた体力を上手に使えば、一番つらい後半を速く走らせてくれる。

そのためのレースの組み立て方

40キロを8分割してレースを組み立てる

サブ3.5を達成したお医者さんの考え方(さすが医者…(笑))

机上の計算ですがこれで自己ベスト更新できたら素晴らしいですね。

1㎞の平均ペースを確認しながら走るより、長いスパンで確認するところがロードレースのマラソン向きの考え方に合っていますね。

私も35㎞以降苦しくなかったことがないのでネガティブスプリットで笑顔で自己ベスト更新を目指したいです。

ということで…

2025年1月26日の第72回全国勝田マラソンで実践してきました。

強風以外はすべてが完璧なコンディション!ダメだったときの言い訳は強風か、年末に罹ったインフルしかありません。

スタートから1㎞あたりを5:00(理想は上の表の5:05)より早くならないようにとペースを確認しながら走りましたが、やっぱりまわりにつられて若干のハイペース!それでも4:50は超えないようにコントロールして12㎞くらいまで!

若干早めだけど悪くない!!

ここから30㎞までは4:55/kmのペース。向い風でのロスは下り坂で取り戻しペースキープ!

30㎞過ぎで4:45/㎞に上げなきゃいけないけど、若干脚が重たく感じたので早めに塩ジェルを入れて、とりあえず4:50/kmで無理しないで我慢していると、~追い風?に変わる瞬間もあって、35㎞くらいからは少し頑張れる余力も感じた!!

軽めのアップダウンか続くゾーンを越えた38㎞でペースアップ!!4:45/km!!

PB更新には少し足りないかと思っていたけど、前半の若干のハイペースと上り坂ではペースをかなり落として脚を使わずに力を温存して来ているので40㎞からは4:30/kmまでペースを上げラストスパート!!

記録は3:26:17でPB更新!!(PB=personal best 自己最高記録という意味)

何か縁を感じるYouTuberのこわだくんと38㎞付近まで一緒に走れたという幸運もあるけれど、最後にペースを上げられたのは間違いなく小出監督の教え(この本)のおかげでした。

検証結果『マラソンはネガティブスプリット!!』小出監督ありがとう!!

Qちゃんもありがとう!この本を勧めてくれたひろきもありがとう!!

最後に

『自己ベストの最大の敵は『故障』と知る』小出監督の巻末の教えです。

無理せず楽しく走りましょう!!

今日も自分との約束を守って走っているランナーの皆さん。

ナイスラン!

勝田マラソンの後のあじ平は行列で入れないので注意してくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




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kee
フルマラソン3:27:43!! ファイナンシャルプランナー&JADPメンタル心理カウンセラー&上級心理カウンセラー! 普段は食品工場で仕事をしています。ランニング大好き、料理大好き、サッカー大好き、キャンプ大好き、お酒大好き、釣り大好き、激辛大好き、読書大好き、書ききれないほどの大好きに囲まれて毎日幸せを実感しています。夢はホノルルマラソンに出ること。 座右の銘『明日死ぬかのように生きよ、永遠に生きるかのように学べ』 このブログは忘れやすい私の備忘録、私の脳の第2領域です。