Who Moved My cheese?
こんにちは!keeです。今回はアメリカ合衆国の医学博士・心理学者であるスペンサー・ジョンソンの名著【チーズはどこへ消えた?】を紹介します。1998年に出版され、2009年時点で全世界で累計2400万部、2019年時点で2800万部を超えるベストセラー。たった94ページで1時間で読めて10年間役に立つと言われている物語。IBMやAppleなどの多数の世界的企業が社員教育に採用したことで有名な一冊でもあります。
2020年、かなり多くの人たちが変化を求められていると思います。コロナ禍というわけだけではなく、『変化』というのは全ての人の人生に必ず起こります。
この物語に登場するのは、二匹のネズミ『スニッフ』と『スカリー』(ネズミなので単純な頭脳しかもっていないが本能的で鼻がきく行動派)と
二人の小人、『ヘム』(変化を認めない1番の慎重派)と『ホー』(慎重派ではあるが、怯えながらも変化しなくてはいけないことはわかっている)。この二匹と二人は私たちの中にある単純さと複雑さを象徴しています。あなたは自分自身をどのタイプだと思いますか?そんな風に考えながら読み進めてみてください。
『迷路』の中で『チーズ』を探し求める物語で、この『チーズ』とは、私たちが人生で求めるもの、つまり仕事、家族や恋人、お金、大きな家、自由、健康、人に認められること、心の平安、さらにはジョギングやゴルフでもいいのだが、そういうものを象徴しています。私たちはみな、自分にとってのチーズを心に抱いており、それが手に入れば幸せになれると信じて追い求める。『迷路』とは、チーズを追い求める場所を表しており、会社や地域社会かもしれないし、家庭かもしれない。
この一見シンプルな物語には、状況の急激な変化にいかに対応すべきかを説く、深い内容が込められています。
これより先はネタバレの可能性あり、自分で読みたい方は閲覧注意です。
ネズミと小人は毎日、自分たちの特別なチーズをみつけようと朝早くから夜遅くまで必死で迷路を探し回っていた。そんなある日、「チーズ・ステーションC」という通路の端で探していた好みのチーズを発見したのだ。
それからは毎朝、ネズミも小人もチーズ・ステーションCに向かった。ところがしばらくすると小人の二人は、どのみちチーズがある場所はわかっているんだからと、早起きをやめ、ゆっくり起きて、ゆっくり歩いてチーズ・ステーションCに行き、毎晩おなかいっぱい食べて過ごした。チーズはなくなると誰かが補充してくれている。誰が置いていくのかはわからなかったが、そこにチーズがあることが当然になっていた。二人は慢心していた。
一方、ネズミのスニッフとスカリーは毎朝の早起きを継続し、チーズ・ステーションCにつくと、あたりの匂いをかぎ、ひっかき、走り回って何か前日と変わったことはないか調べ、それから腰を下ろして、チーズをかじった。
ある朝、いつも通りチーズ・ステーションCに行くと、チーズがなくなっていた。スニッフとスカリーは驚かなかった。なぜなら置いてあるチーズがだんだん少なくなっていることに気が付いていたからだ。スニッフとスカリーにとっては問題も答えもはっきりしていた。状況が変わったのだから、自分たちも変わることにした。二匹はすぐさま新しいチーズを探しに迷路に出かけていった。
いつも通りゆっくり起きて歩いてチーズ・ステーションCにやってきたヘムとホーは小さな変化に気が付いていなかったので、『チーズはどこへ消えた?』と大声でわめき叫んだ。二人はチーズ・ステーションCをよく調べて、本当にチーズがなくなったのかを確かめることしかできなかった。二人は事態を信じることができなかった。おなかをすかせて帰った翌日も、もしかしたらチーズがあるかもしれないと期待し、チーズ・ステーションCに向かった。だが事態は変わっていなかった。「どうしてこんな目にあうんだ?」ヘムはわめいた。ホーは「スニッフとスカリーはどこに行ったのだろう?もしかしたらわれわれの知らないことを知っているのかもしれない」というと、ヘムはあざ笑っていった。「そんなはずはない。あいつら、ただのネズミじゃないか。」「事態は変化しているんだよ。見切りをつけて新しいチーズを見つけたほうがいいと思う」ホーは言った。
着々と作業を進めていたスニッフとスカリーは、しばらくは何も見つけられなかったが、やがてこれまでいったことがなかったエリアに入っていった。そして、ついにチーズ・ステーションNを見つけた。そこには見たこともないほどの大量のチーズがあったのだ。二匹は歓喜をあげた。探していたものをみつけたのである。
ヘムとホーはまだチーズ・ステーションCで事態を検討していた。二人は失望し、腹をたて、互いに相手をなじった。ホーはときどきネズミたちのことを考えた。あてもなく迷路を走り回っているかもしれないし、新しいチーズを見つけてたらふく食べているかもしれない。どちらにしても彼らの行動がやがて好転するに違いないと考えるようになった。
二人はストレスと空腹でどんどん弱っていた。ホーは自分たちがどんどん不利になっていくのを悟った。だがもう一度迷路を走り回るのは気が進まなかった。きっと迷ってしまうだろうし、どこにチーズがあるのかなんて皆目見当がつかなかったからだ。しかしそんな不安から二の足を踏んでいると思うと自分の愚かさをあざ笑いたくなった。
「ねぇ、ヘム、物事は変わることがあるし、決して同じことにはならない。あのころと一緒だよ。それが人生だ。人生は進んでいく。ぼくらも進まなくてはならない」ヘムはそれでも「待っていればチーズが戻ってくるかもしれない」と耳を貸そうとはしなかった。ホーはヘムにもわかってもらいたかったが「変わらなければ破滅することになる」と壁に書きつけ、迷路に出発することにした。
それから数日間、ホーはあちこちで少しのチーズを見つけたが長持ちしなかった。進むのは恐怖だったし困難だったが、再びチーズを探し求めるのは恐れていたほど大変ではなかった。「なぜすぐに立ち上がり、チーズを探さなかったのだろう」長い時間がたったであろうとは思ったが、探していたチーズにはありつけなかったが少しづつ考えが変わってきていた。
- 変化を恐れるな!本当に恐れるべきは、現状維持!
- 変化とは何かを失うことではなく新しい何かを得る事!
- 過去の失敗は現在には関係ない。前に進むか決めるのは過去の自分や経験ではなく、今の自分!
- チーズは常に恐怖の先にある。恐怖を感じているということは正しい道を進んでいる証拠!
- 新しいチーズを得るためには、古いチーズを捨てないといけない!
人は考えが変われば行動が変わる。
ホーは過去を捨て去り現在に適応していた。いっそう力強く速いスピードで迷路を進んでいった。すると、まもなくそれが起こった。
永遠に迷路を走り回らねばならないと思いかけたとき、彼の旅はふいに喜ばしい結末を迎えたのだ。
これまで通ったことのない通路を進んでいき、角を曲がったところでチーズ・ステーションNにたどり着き、見たこともない量、見たこともない種類の新しいチーズを見つけたのである。スニッフとスカリーの姿がそこにはあった。スニッフは歓迎して彼にうなずいてみせ、スカリーは手を振った。ネズミたちのでっぷりしたおなかが二匹がかなり前からここにいることを物語っていた。
ホーは自分が学んだことをよく検討し、チーズ・ステーションNの一番広い壁に要点を書きつけた。
- 変化は起きる
- 変化を予期せよ
- 変化を探知せよ
- 変化にすばやく適応せよ
- 変わろう
- 変化を楽しもう!
- 進んですばやく変わり再びそれを楽しもう
あなたにとってのチーズは何ですか?
自分の人生は自分にしか変えられません。
誰かやなにかのせいにして、悲観しても、なげいても、わめいても、
『行動』しなければ何も解決しません。
そして『行動』することで必ずいつかは迷路から出ることができます。
『変化』は明日、起こるかもしれません。
ジャック・ウェルチという人の言葉でこんな言葉があります。
Change before you have to.『変革せよ、変革を迫られる前に』。
こんな変化の多い時代だからこそ、読むべき一冊であると私は思います。
夢を語れば笑われて、行動すれば叩かれる。
キミが一歩踏み出す時には、必ず「お金」の問題が絡んでくる。
活動費や生活費、それらウンヌンカンヌンの費用を捻出し続けなければいけないんだ。
そして、この「お金」の問題をクリアできなくなってしまった瞬間に、キミの活動は強制的に終わらせれてしまう。
そんなことを知っているキミは、「そこで取り返しがつかなくなるぐらいなら、このままココにいた方がマシだ」と、ベストではなく、”まだマシ”な場所に根を張る。
西野亮廣
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
では、また!!