『大変申し上げにくいのですが、あなたの余命はあと3000文字きっかりです』




こんにちは!!keeです。奇抜なタイトルに目を疑っている人も多いと思いますが、私はなぜか完璧主義なO型なので、まず間違うことはあり得ないということだけは言わせてください。でも余命宣告というと大抵は、あと何ヶ月とかあと何日とかは聞いたことがありますが『3000文字きっかり』って・・・普通の人には馴染みもないので『はい?』ってなりますよね。

安心してください。私もです。それは毎週行っている書店で・・・平積みにされている流行の本の中の「夢をかなえるゾウ4」の少し向こう側に見つけました。私の目を止める『余命3000文字』というタイトル。それは『村崎羯諦(むらさきぎゃてい)』という小説家が書いた小説で、その人は『小説家になろう』という小説の投稿サイトで、年間純文学【文芸】ランキングで第1位を2020年8月に獲得したという超絶話題の新人らしい。

実は私の場合は、まったくの初めての感覚ではなくて、同じような話を前に1度だけ聞いていたのをちょうど思い出して自分の記憶領域を探し回っていたのですが、なにかと話題の西野亮廣さん(キングコング)が開発した『LETTER POT』という、1文字を5円で買って、手紙を書けば、手紙の『ありがとう』の5文字に25円の仮想通貨という付加価値をつけることができるというサービスと文字が価値を持つという点でとても似ているなと思いました。詳しくは私も知りませんが、レターポットのその文字はお金には換金はできないけれど、また誰かのために言葉を変えて使ったり、西野さんが作っている『町』ではもしかしたら何かの決済に使えるのかもしれません。そもそもの発端はこんな話だったと思います。

「人生で使える文字数にもし限りがあったら、人はその文字や言葉を誹謗中傷やいじめ、罵りや罵倒や人の文句を言うために使わなくなるのではないか?もっとたった『1文字』が大切になれば、何を言って、何を言わないかをよく考えるようになるから、言葉の無駄遣いが減って、使う言葉が例えば『ありがとう』など感謝に変われば、世界はもっと明るく楽しくなる」

という天才的な発想から生まれたもの。私なりの解釈がかなり含まれていますが『それ、思いつくかふつう・・・』と人間力の差を知らしめられたのをよく覚えています。

何にしても、私にはとてもめずらしい『タイトル買い』という冒険をしてみました。

『大変申し上げにくいのですが、あなたの余命はあと3000文字きっかりです』

医者の言葉に俺は耳を疑う。冗談かと思ってもう一度尋ねてみたが、医者は同じ言葉を繰り返すだけだった。

「余命何年なら聞いたことはあるんですが・・・。一体どういうことなんですか?」

どうもこうも言葉の意味そのままです。あなたの余命はあと3000文字きっかりで、その文字数に達したと同時にあなたは死んでしまうということです。ほら、こんなやりとりをしている間にもう200文字も使ってしまった

俺は慌てて自分の口を手で押さえる。

「えっと、私があと3000文字しか生きられないとして、治療法は・・・?」

治療法はありません。ただ対策は存在します

簡単です。あなたの残りの人生を残り3000文字で収めればいいのです。3000文字に達する前に寿命がくれば、余命もへったくれもありませんからね。コツとしては、できるだけ哲学的な思索はせず、情景への関心をなくすことです。できる限り同じ毎日を過ごし、当たり障りのない人生を送ることです。そうすればきっと、3000文字もしないうちに寿命を迎えますから

ここまでの文字数は600文字程度。俺の残りの人生は、残り2400文字。

それからの俺は医者の助言通り、当たり障りのない毎日を過ごすようにした。平日は会社と家の往復だけ、休日は基本家にこもって外出しないようにする。人との交流はドラマを生みかねないので必要最低限に。一年が経ち、二年が経ち、五年が経った。今日はちょうど俺の三十五回目の誕生日。

ここまでの文字数、約900文字。このままのペースでいけば、十分天寿を全うできるだけの文字数だった。

虚しくないといえば嘘になるが、若くして死ぬよりはよっぽどましだ。文字にするだけの出来事じゃなくても、そこそこ楽しいことはいくらでもあるし、大多数の人間の人生なんて所詮そんなものなのだから。でも、本当にそれでいいのか?

いや、考えるのはよそう。無駄に文字数を使うだけだから。

しかし、その時。俺はふと、家の外から何やら焦げ臭い匂いがしてくることに気がついた。

外に出てみると、向かいの木造アパートが火事で激しく燃えていた。

あーあ、可哀想に。俺はそんな風に呟きながら、家に戻ろうとした。

『まだ中に子供が!!』

聞きたくない言葉だった。

To Be Continued

気になる!気になる!!気になるー!!!という方は私にお酒を呑ませて、この話の続きを聞き出すか、もしくは購入になります(笑)

私は今回、この投稿に『ツァイガルニク効果』という心理学のテクニックを含めています。

ツァイガルニク効果とは、人は達成できた事柄よりも、達成できなかった事柄や中断している事柄のほうが記憶に強く残り、より覚えているという現象のこと。

よく『キリがいいところ、ちょっと休憩しましょう』などと言いますが、場合にもよりますが、例えば勉強の場合、キリが悪すぎるタイミング【超絶中途半端】なタイミングで休憩をとることで学習内容が記憶に定着しやすいという研究結果があります。

なので、今回私が考える、最大限キリが悪いタイミングで切らせていただきました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




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kee
サブ4ランナー!!! ファイナンシャルプランナー&JADPメンタル心理カウンセラー&上級心理カウンセラー! 普段は食品工場で仕事をしています。ランニング大好き、料理大好き、サッカー大好き、キャンプ大好き、お酒大好き、釣り大好き、激辛大好き、読書大好き、書ききれないほどの大好きに囲まれて毎日幸せを実感しています。夢はホノルルマラソンに出ること。 座右の銘『明日死ぬかのように生きよ、永遠に生きるかのように学べ』 このブログは忘れやすい私の備忘録、私の脳の第2領域です。