こんにちは!!keeです。アメリカで行われた心理学の研究によると、人間は1日に6万回の思考を行っているそうです。しかもその6万回のうち約80%、約4万5千回は、身を守るためのネガティブな思考になりがちであるということもわかっています。1日24時間、8時間睡眠をとっているとして、3秒に2回は身を守るためにネガティブな考えがよぎっていることになります。決してネガティブな考えを持つことが悪いわけではありません。実際にその信号があなたを助けてくれています。
もし仮にあなたがダイエット中に、大切な友達に呑みに誘われ、暴飲暴食をしてしまった…
としたら…
①『ダイエット失敗・・・』と落ち込み、翌日から過食に走ってしまう。
のか、それとも…。
②『今夜はダイエットを小休止』頑張った自分へのご褒美に、今日を存分に楽しんで、その分明日からまた頑張ろう。
と考えることができるのか…。
①の場合は、その時点でダイエット失敗となります。しかし②の場合では、ダイエットが成功するかどうかは別としても、ダイエットの『継続』はできそうですよね?
この『思考』の違いは何なのでしょうか?
それには『自己肯定感』が大きく関わっています。『自己肯定感』というのは、
自分が自分であることに満足し、価値ある存在として受け入れられること。
自己肯定感が高い状態にあると②を選択し、物事を前向きに解釈することができ、気持ちが安定し、積極的に行動することができるようになります。
そしてその『自己肯定感』は、誰でも、いつからでも、高めることができます。
その考え方や具体的な方法をたくさん教えてくれた、今回の著書は中島輝さんの
何があっても「大丈夫。」と思えるようになる『自己肯定感の教科書』です。
帯の後ろに4色の色を選択する自己肯定感のタイプ診断がついていて、私は書店でその診断を行い、自分の選んだタイプに対する贈る言葉を読んだ瞬間にレジに向かって歩いていました。自己肯定感について知っているか、知らないかでは人生に及ぼすであろう影響があまりにも大きすぎると私は感じました。本書を読むことによって、人生の軸が安定して、幸せな毎日を過ごすことができるようになること請け合いです。そしてここまで読んでくれた時点で、あなたの状況(人生)はすでに好転しています。
もくじ
自己肯定感についてまず知っておきたいこと
自己肯定感は揺れ動く
自己肯定感は時と場合によって高くもなり低くもなります。「なぜ自分がこのように感じているか」を客観視し、自覚することを心理学の世界では『自己認知』と言いますが、『自己肯定感は揺れ動くものである』と知り、『自分の今の自己肯定感はどういう状態にあるか』に意識を向けることが大切です。
魔法のことば、『一喜一憂しなさんな』とつぶやくことによって、心にゆとりができ、『自己認知』を行う時間が出来ます。自分をフラットな状態に持っていくことができるので、しなやかで決して折れない自分軸を手に入れることができます。
小さな習慣が大きく自己肯定感を高める
自己肯定感を高めるというゴールに向けて行うべきことを小さなステップに分け、1つずつ確実にこなすことで達成率が上昇。1つの小さなステップをクリアするごとに『よくできた』という報酬を受けとることでモチベーションが持続します。『スモールステップの原理』と言われているこの方法がなぜ効果的かというと、人間の脳にやる気を出してもらうためには報酬系と呼ばれる脳の回路を満足させる必要があるからで、報酬系を満たしやすい条件は、『達成できそうな課題に取り組むこと』と『課題を達成したという成功体験を得ること』です。
無理に高めようとしなくていい
『過去の失敗へのこだわりやトラウマ』『他人との比較や劣等感』は自己肯定感を低下させます。大人になればなるほど経験が増えるので、自己肯定感は下がりやすくなります。過去の失敗体験から苦手意識を持ってしまったり、他人との比較から劣等感を感じてしまい、自分で自分のことを前向きに評価できないとき、人は周囲から認められたいという承認欲求が強くなります。人から承認されることによって、存在の安心を得ようとするのです。行動の動機が『やりたい』ではなく『認めてもらいたい』になったままでは、結果を出しても自己肯定感は低下してしまう負のスパイラルに陥ってしまいます。まず自分の感情が『認めてもらいたい』になっていたら、自己肯定感が下がっていることに気づき、無理に高めようとしないことです。
『どうしても忘れられない失敗の記憶』や『比較したくないと思っても気になってしまう存在』がある場合には、そのまま放置してください。(癒えることのない痛みなら、いっそ引き連れて・・・)過去の出来事も、他者も、あなたの力では変えられません。変えられないものに囚われるくらいならば、そのまま放置して『醸成』させましょう。人間の脳は『ま、いっか』『なんとかなる』と納得したことに関しては、自然と忘れていくようにできているのです。
自己肯定感をつくる6つの『感』
- 自尊感情・・・・自分には価値があると思える感覚 ~しなやかな自分軸をつくる~
- 自己受容感・・・ありのままの自分を認める感覚 ~何度でも立ち上がる強さを身につける~
- 自己効力感・・・自分にはできると思える感覚 ~何度でも挑戦できる自分になる~
- 自己信頼感・・・自分を信じられる感覚 ~セレンディピティを引き寄せる~
- 自己決定感・・・自分で決定できるという感覚 ~自立して自分の人生を切り拓く~
- 自己有用感・・・自分は何かの役に立っているという感覚 ~社会の中でも自分らしさを発揮~
自尊感情
自尊感情とは、あなたが自らのパーソナリティ(個性・持ち味・人柄)を自分で評価し、自ら生きる価値を認識し、自分の活かされた命を大切にする感情です。
他人と自分を比較し、嫉妬心、劣等感から感情をすり減らしていくのは自尊感情が低下しているときによくみられる症状です。私自身もおそらく自尊感情が著しく低いと感じます。アドラー心理学でも否定されている承認欲求ですが、なくそうと思ってもなかなか消せないですよね。承認欲求が『自己承認』と『他者承認』の2段階に分かれていることを知っていましたか?実はその双方がバランスよく満たされることが理想的なのですが、自尊感情が低下していると、『自己承認』ができません。すると、それを知らないほとんどの人が、満たされない承認欲求を『他者承認』で満たそうと考えてしまいます。そして行動の動機が『認めてもらいたい』になってしまい、負のスパイラルに飲み込まれてしまいます。
自尊感情を高めるには『スリー・グッド・シングス』が私のおすすめです。私は『スリー・グッド・シングス+ONE』を行っています。1日の終わりの寝る前にその日起きた『よかったこと』を3つ挙げて私は緑色のボールペンで書き出します。なんでもいいです。帰り道の夕日がきれいだったとか、夕飯がおいしかったとか・・・その時に思い出せたことだけでいいです。楽に行きましょう。そしてその下に1つだけ、未来に起こしたいワクワクする妄想や予定などを赤で書きます。これを21日間続けてみてください。なぜ21日間かというと、21日間続いた習慣は定着するという研究データがあるみからです。習慣になるとあなたの脳は『グッド・シングス』を探すようになっていきます。素敵です。
自己受容感
自己受容感は、自分のポジティブな面もネガティブな面もあるがままに認められる感覚です。
アドラー心理学で言うところの『I’m OK, I’m not OK』の状態。
人間は不完全です。良い自分・好きな自分・悪い自分・嫌いな自分、どちらもあるから素晴らしい。人生とは、それでいいということです。完璧にはなれないと知り、不完全な自分を受け容れる。どんな自分にも『OK』を出せる人は、何が起きてもしっかりと地に足をつけて、どんな風が吹いてもしなやかにしなる強さと、また元に立ち直る回復力を持っています。
自己受容感を高めるには『if – thenプランニング』がおすすめです。『if – thenプランニング』は心理学・脳科学などの数多くの学術研究で効果が立証され、行動力を呼び起こすための最強のテクニックと言われています。やり方は『もしXが起きたら(if)、Yをする(then)』と前もって決めておくという単純なテクニックです。このテクニックを習慣化していくことで、状況を客観視し、継続的に行動できる自分へと変わることができます。例えば、もし、悪口を言われるかもしれないと思ったら(if)、仮に言われたとしても、私の価値は変わらないんだとつぶやく(then)と決めておく。もしイライラしたら(if)、深呼吸して全力でガッツポーズ(ヤッター!)をとる(then)。もしつらい過去を思い出したら(if)、自分の胸に手を当てて、「安心、安心、楽しい、楽しい、大丈夫、大丈夫」と言い聞かせる(then)。何かうまくいかなかったことがあったら、私はそれについて『if – thenプランニング』を作っておくことにしています。
自己効力感
自己効力感は、何か問題に向き合ったときに、こうすればうまくいくはずだとプランを立て、立てたプランを実行できる自信や勇気を持つ感覚です。目標達成のための努力を継続することができるか、困難に直面したときにそのプレッシャーにどれだけ耐えられるか、挫けたときに挑戦を再開することができるのか、といった力にも深く関係しています。
その人の強い面と弱い面。そのどちらもが、その人らしさです。そして『らしさ』を持つから、その人らしい人生が始まります。
自己効力感を高めるには、前提として、物事は『思ったようにはいかない』と思っておくことです。具体的な回復方法のおすすめは『リフレーミング』という方法です。言葉には不思議な力があります。この『リフレーミング』とは、否定語を肯定語に変えるトレーニングです。『否定語』とは、失敗をイメージさせる言葉や必要以上に注意、不安、恐れを喚起させる言葉で、『肯定語』とは、成功をイメージさせる言葉や「今、ここ」をありのままに伝える言葉で、いつもどおりで大丈夫と思わせる言葉です。「こぼさないでね」ではなく『しっかり持ってね』。「つかれたー」ではなくて『よくがんばったー』です。潜在意識の特徴として、人称の区別がつかないので、相手に対して伝えた肯定語は、潜在意識では自分に対して伝えていることになるのです。人を褒める行為は、褒められた方も褒めた方もうれしい『win-win』を作り出すことができるということです。
自己信頼感
自己信頼感とは、自分を信頼して行動する感覚です。『根拠のない自信こそが絶対的な自信である』私たちは自分を信じ抜くことでどんな困難な状況でも人生を切り拓いていくことができます。自分に自信を持ち、自分の価値観に従い、そんな姿勢で生きる人のまわりに人は集まります。そして…
そういうものに わたしはなりたい…
自己信頼感が下がると些細なことが気になって仕方がない状態になります。人やものや社会生活のあらゆるものへの信頼が低下します。そして若々しい青い葉であっても、急に枯れて落ち葉のようになり、生きていくことさえもつらくなってしまいます。
他の『感』と違うのは、自己信頼感はこの低下したときがそれを高める最大のチャンスということです。
その回復方法は『課題の分離』です。アドラー心理学の中心をなす理論で、『嫌われる勇気』人は今、この瞬間からしあわせになれる。でも詳しく説明していていますが、ネガティブな思い込みは『ネガティブな思い込み』であると自覚することです。『課題の分離』とはネガティブな心理プロセスに陥っているときに、その原因はどこにあるのかを仕分けていくテクニックで、言い換えると「最終的にどっちの責任なの?」と責任の所在をはっきりさせます。例えば『相手が自分のことをどう思うか?』はあなたにはどうすることもできない『他者の課題』なのであなたが不安に感じ、真剣に悩むべき課題ではないのです。
課題を分離して『自分のできるベストのこと』を思えるようになると、自然と視野が自分と他人を含めた全体へと広がっていきます。私も全体の一部であり、全体の中の一員が私なのだという大きな視野で物事を捉えられるようになります。そうなれたら素晴らしいですね。
私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
私は何もあなたの期待に沿うためにこの世に生きているわけじゃない。
そして、あなたも私の期待に沿うためにこの世にいるわけじゃない。
私は私。あなたはあなた。
でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。
たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。
ゲシュタルトの祈り
自己決定感
自己決定感は、自分で主体的に決め、それをできるという感覚です。人間の感じる幸福度は「自分で決めた」という「人生を自分でコントロールできている感覚」に比例することが分かっています。
自分で主体的に物事を決め、実行する場面が減り、自己決定感が低下すると周囲への依存度が増します。上司や先輩の意向を優先するようになり、人に決めてもらったことを実行するため、仮に失敗しても上司のせい、うまくいかなかったら先輩が悪い、と他責的になっていきます。他責的な態度が定着してしまうと『誰かに聞かなきゃ』『確認しなくちゃ』と他人の決定に従うのが当たり前になり、いざ何かの決断を迫られたとき、同じところで足踏みを続けることになってしまいます。
そんな時におすすめなのが人生の優先順位をはっきりさせるための『タイムライン』です。タイムラインは漠然としたイメージでもかまわないので、〇年後どんな自分になっていたいか?〇年後何を実行したいか?〇年後どんな生活を送っていたいか?を書き出して、未来から見たらあなたは何をするべきか?を明確にするテクニックです。あなたは一度きりの人生を後悔しないために、人生100年時代の100歳のあなたに、何と声をかけますか?
『私は100歳の私です。私、○○○○をして、後悔しない人生を送ってね』
脳は質問をすれば、必ず答えてくれる性質が備わっていると言います。人はしたことよりもしなかったことに対してより大きな後悔を感じます。この脳の性質を利用して、あなたの中から、後悔しないために必要なことを引き出してしまいましょう。
自己有用感
自己有用感とは、周囲や人や社会とのつながりのなかで自分が役立てているという感覚です。人は誰かの役に立てたときに最大の幸福を得られると言われています。
自己有用感が低下しているときは、視野が狭くなり、物事を諦めやすくなってしまいます。なぜなら、人は自分のためだけにがんばることが極端に苦手だからです。私たちは誰にも期待されていない状態では、力を出すことができず、サボってしまい、継続もできません。反対に誰かの役に立てていると実感できる環境では少々負荷が大きくてもがんばれてしまうようにできています。
自己有用感が低下してしまったときには『レファレント・パーソン』がおすすめです。『レファレント・パーソン』とは尊敬するあの人だったらどうするか?という方法です。単純に感じますが、自分が今、向き合っている問題を客観視することができます。認知が歪んでいるときは、歪んでいることそのものに気づきづらいものです。『レファレント・パーソン』のトレーニングは、いつも揺るがないしなやかなものの見方と視野の広がりを与え、歪みの存在に気づき修正するための強力なトレーニングです。
さいごに
『人は期待されるとその気持ちに応えるような行動をとりやすくなる』
これを『ピグマリオン効果』と言います。
そして、ピグマリオン効果は自分自身にかけることができるのです。あなたがあなたを信頼することで、自分自身の信頼に報いたいと行動を起こせるようになるのです。ポイントは日常の中にベビーステップとなる『冒険』を組み込むこと。例えば、ランチに行くとき、事前にネットの情報を見ずに直感で店に入る!行ったことのない店では、頼んだことのないメニューを頼んでみる!休みに、予定していなかった釣りの誘いにのってみる!など、小さな冒険にチャレンジして、成功したら、私の場合は青のボールペンで記録するようにしています。日常がワクワクに変わります。
私たちは意外なほど、自分のことを客観視せずに生きています。それは雪の中を水着をきて出かけようとしているようなものだと本書では表現しています。天気予報を見なさいと言っています。ネガティブな負の感情を、大海原をイメージし、そこに落ちた『一滴のインク』と考えることができれば、それがどれだけ小さく影響のないことかと考えることができます。
人生は楽しいことばかりではありません。何かとネガティブな負の感情に襲われることは避けることはできません。『自己肯定感』とは、例えるなら『底力』です。難しいのは無理に高めようとするとその行為自体が、自己肯定感を下げることにつながってしまうことです。しなやかなブレない自分軸をつくり、自己肯定感を強くする。そして幸せな毎日を送りましょう。私が紹介した方法はほんの一部に過ぎません。ぜひ本書を手に取って『行動』してくれたなら、あなたは確実に幸せになれます。最後まで読んでいただきありがとうございました。
さて、明日は予定していなかった釣りに行ってきます。では、また!!